【号外】2011年8月号

サイト運営責任者、涙の弁明

テレビのアナログ放送が、58年間の歴史に幕を閉じました(一部の地域を除く)。そんな中、とある有名サイトのブログデータが人為的ミスにより消失していたという不祥事が発覚。フィンランドのテロ事件や中国の列車事故などの影に隠れ報道には至らなかったものの、サイトを運営する責任者に対する責任追及の声は厳しさを増しています。そんな中、渦中の責任者が会見を開きましたので、その模様をお伝えします。

【サイト運営責任者の会見内容】
え〜、この度は、私どもの過失によりデータベースのデータを消失してしまい、大変申し訳ありませんでした。あらためて謝罪させていただきます。
(30秒間、関係者一同頭を下げる)
経緯をご説明いたしますと、私の妻が今春から職業訓練のためにウェブ制作の学校へ通っていたのですが、制作過程の勉強のために自分専用のURLが欲しいと言い出したのです。もっともな話なので私も快く了承しました。当社では、オカノデザイン・ドットコム専用サーバーの他にもうひとつ仕事用に別のサーバー(以下サブサーバーとします)を所有しており、そちらのURLを譲り渡したのです。え〜、お時間も限られているため詳しい経緯については割愛させていただきますが、オカノデザイン・ドットコム制作に使用しているCMS「WordPress」は、オンライン上でしかレイアウトの確認が出来ないため、サブサーバーのほうで実験をしてからオカノデザイン・ドットコムに本アップするという作業を行っていました。で、妻にURLを譲り渡してしまったためにサブサーバーへアクセスできなくなり、慌てた担当者がサブサーバーのデータベースを初期化しようとしてうっかり本サーバーのデータベースを初期化してしまった、という次第なのです。
「CMSやらデータベース言われたかて、何のことやらさっぱりわからしまへんわ」とお怒りの方もいらっしゃるでしょう。要するに、人為的うっかりミスによりデータベースのデータを消してしまったとお考えください。すぐに事の重大さに気付いた担当者でしたが、時既に遅し。あちこち散歩で訪れた際の画像や文章、岡野家で起きた出来事を綴ったニュース記事など、いわば「岡野の歴史」といっても過言ではない積み重ねが、一瞬のうちに消えて無くなってしまったのです。
1時間ほどパソコンの前で途方に暮れていた彼は、今後の目標を見失い、元大リーガーの伊良部投手のように……。とはなりませんでした。幸い彼はO型だったので、気持の切り替えも早かったのです。
「今更悔やんでも仕方ない。これを機に、今まで出来なかった技術を色々試してみよう」という前向きな気持で、新生オカノデザイン・ドットコムの制作にとりかかったのです。
WordPressというのはオープンソースなので、日々進化しています。バージョンが3.0以降になってからは、ひとつのWordPressで複数のブログを管理できるようになったそうなので、これを機に現状の「歩ってる・ゾーン」に加えて「ニュース」のページもブログ形式化を試みました(見た目には変わりませんが、管理が楽になりました)。あと、こういう事態になって初めて人というものは学習するもので、データベースをバックアップしてくれるプラグインがあるというのも初めて知りました。さっそくそれも設定しましたので、今後データベースの消失に対するリスクはいくらか軽減されたはずです。WordPressの文字コードはUTF-8なのに、データベースの文字コードはEUC-JPになっていました。たまに文字化けするなと思っていたのですが、どうやらこれが原因だったようです。さらに、サイトのデザインも一新。画面サイズもXGA(1,024×768)対応のものに、ひとまわり大きくしました。あらためてソースやcssを見直してみると、間違えている箇所をいくつか発見しました。これらを全て(もちろんわかる範囲で)解決し、今まで以上にスッキリとしたサイトへとレベルアップを遂げられたわけですから、今回過去のデータが消失してしまったのは非常に残念な事故ではありましたが、技術向上の意味では逆によかったのかも知れません。
たぶん神様が、現状に甘んじていてはいけないよと忠告してくれたのでしょう。そうそう、きっとそうですよ。オカノデザイン・ドットコムというのはもともと過去をひきずるためのサイトではなく、あくまでも技術向上のための実験サイトだったはずですから。それがブログ的な内容の積み重ねにより、いつしか日記的な愛着へと変わってしまった。クリエイターたるもの、それではいけないんですよ、きっと。だからさっき30秒間深々と頭を下げましたが、撤回させていただきます。事故車両を慌てて埋めてしまいましたが、掘り返します。保証金も倍増します。運行管理ソフトの欠陥も、認めます。だからこの騒動は早く幕引きにさせてください。

一方的に会見を切り上げたオカノデザイン・ドットコムの経営陣たちの背中に、報道陣からは罵声が浴びせかけられました。先日の列車事故同様、当局による情報の隠蔽工作は国民の感情を逆撫でするものであり、ネット上はおろか新聞までもが体制への批判を強めています。一党独裁による政治体制の終焉は、近いのかも知れませんね。ちなみに、オカノデザイン・ドットコムの独裁体制も近々終焉を迎えそうです。何故なら、満を持して「ハナエ・ドットコム」がスタートするとかしないとか。乞うご期待!